2012年08月28日
サーバを選ぶ条件について大まかに話をしましたが、次はサーバの種類について説明をしたいと思います。
ほとんどのサーバは大別して、共有サーバと専用(占有)サーバの2種類に分かれます。
【共有サーバとは】
1台のサーバ内を複数のユーザで共有するものを、共有サーバと言います。一般的にレンタルサーバと言えば共有サーバを指します。
サーバの管理・維持費は複数のユーザでシェアする形になりますので、料金的には安価です。また、一般的にサーバの運営・管理は運営会社が行いますので、運用が容易なのが特徴です。
しかし複数のユーザが同時にサーバを利用しますので、転送量やCPUの処理もシェアすることになりますので、大規模なサイトを運用する際は、注意が必要です。
基本的にシェアするユーザ数が多いほど、サーバの処理が重くなりますので、サイトの表示が遅くなったりなど快適さは専用サーバと比較すると下がります。
また、稀に共有する他のユーザによって不具合が発生することがあります。
【専用サーバとは】
専用(占有)の名前の通り、サーバ1台をまるごと利用するのが専用サーバです。
共有サーバと違いマシンパワーをフルに活かすことができ、他者の転送量等の影響を受けず、快適かつ安定した運営が可能なのが特徴です。
CGIやDBなどの必要な機能を好きな時に好きなだけ追加できますので、最終的にはユーザーにとって最も管理運営のしやすいサーバになるでしょう。
これら専用サーバの特徴は、比較的大規模なサイト運営をする際に非常に有効に働きます。
ですが、権限の自由度の代わりに管理も大変なのが専用サーバのデメリットです。
サーバの環境設定、メンテナンス、セキュリティ管理などを自分で行わなければなりません(運営会社が各処理を行ってくれる専用サーバも中にはあります)。
また、共有サーバに比べるとコストも高めになっています。専門の管理者がいる場合など、サーバに関する知識がある方向けのサービスだと言えます。
※利用できるCGI環境(Perl、PHP4、PHP5など)
共有サーバでは他に契約している人たちに迷惑がかからないよう、CGIの利用制限がされている場合があります。
利用制限があると、自分が作りたかったコンテンツが実現不可能となってしまう恐れがあります。
必ず使用できるCGI関しては、事前に確認するようにしてください。
※データベースの有無
最近では、PostgreSQLやMySQLなどのデータベースが利用可能なレンタルサーバが増えてきています。それにより中規模な商用サイトの構築も、比較的低価格で可能になりました。
特に多くのコンテンツを持とうとすると、SQLの数を揃えなければならないという状況もあります。そういった場合、データベースをいくつ導入できるかも気にしておくとよいでしょう。
※マルチドメイン
ドメインひとつにサーバひとつを用意するより低コストで済み、かつ管理の面でもひとつの契約でまとめることができるので処理が簡便です。容量、転送量が小さく細いサーバであったりすると速度や安定性が低下することもありますが、そうでなければマルチドメインを積極的に活用していくとよいでしょう。
※バックボーン
バックボーンとは、サーバ機器が接続されているサーバ業者の基幹通信回線を指します。
この容量が大きいほど多くのデータを送受信できますので、バックボーンは快適な運営環境を得る目安のひとつになるでしょう。サーバ業者は世の中に数多くありますが、その中でも通信会社が直接運営しているCPI(KDDI)やファーストサーバ(ヤフー)は特に強力なバックボーンを持っています。
サーバを選ぶ基準は価格、容量、マルチドメイン、バックボーン、SQLの可否など様々なものがあります。
それぞれの用途に合った業者を選びましょう。